独身の友人がマッチングアプリなるものでデートしまくっている。
話を聞くと、アプリにプロフィールを登録し、異性(あるいは同姓?)とマッチしてデートして楽しむんだとか。
僕は既婚者なのでそれを使う機会はない。しかし、そんな便利なツールに興味が無いわけではない。もし、今独身で交際相手を探していたとしたら、それを利用しないわけがない。
そう思い、妻に聞いてみた。
僕「マッチングアプリなるものが盛り上がってるらしいね。もし、今独身だったら、使ってみたいと思う?」
妻「うん。使ってみたい。」
僕「ね。興味あるよね。俺も使ってみたい。」
妻「は!?妙なことを考えるなよ?」
もちろん妙なことは考えていないが、一応いろいろ調べてみると、そんな簡単に出会えるものではないようだ。ちゃんと出会えることもある。しかし、一部のモテ男に女性が集まって(逆も然り)、もてない人たちは課金するだけの養分になるという仕組みが出来上がっているとかいないとか。
なるほど。その構図は別にアプリじゃなくてリアルでも同じだな。
英語の勉強のためにポッドキャストを聴いている。マッチングアプリの回があったので興味津々で聴いていると、海外はもっといろんな種類があるということだ。例えば、「同じ宗教専用」「特定の人種と出会いたい人用」「同じ思想を持っている人用」などなど細分化されているとのこと。多人種多文化って感じ。
そんな感じで、テクノロジーの発展によって、恋愛も効率化されているようだ。
Netflixにブラックミラーという近未来SFを題材にした海外版「世にも奇妙な物語」的なドラマシリーズがある。その中の一つにマッチングアプリを題材にした作品があるのだが、それがとても面白かった。そう遠くない将来、アプリはここまで進化するかもしれないと思った。
ネタばれありで搔い摘む。
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高い壁に囲まれた町がある。
そこに住む人々はタブレット端末を持っており、それに搭載されたAIによって決められた相手と一定期間恋人となり、一緒に生活する。期間は相手によって異なり、半日~数年とかなり差がある。恋人期間が終了すると次のパートナーを指定され、また共同生活が始まる。
ある日、ある男女がペアに指定された。二人は互いに好感を持ち、惹かれあったが、恋人期間がたった12時間だったので、関係を深めることが出来ず別れた。
その後二人は別々のパートナーを指定され、共同生活をする。ということを何度も繰り返すことになるが、お互いのことが忘れられずに過ごしていた。
なんやかんやあって、その男女はパートナーとして再び出会うことになった。しかし、またなんやかんやあって、恋人期間が終わった。
ある日、二人はAIにそれぞれ別の生涯のパートナーが決まったと告げられる。二人ともまだお互いのことが忘れられないので、最後に会うことにした。
最後の会食の場で、二人はこの世界が作られたものであると話す。そして、一緒に壁の向こう側へ逃げることにした。梯子を上り、向こう側を目指す途中、世界がいきなり黒のデジタル画面に変わる。彼らはデータとしてコンピュータに吸い上げられていった。
実は、彼らは現実のマッチングアプリのユーザーのデジタルクローンで、相性を確認するためデジタルの町でシミュレーションさせられていたのだった。
何体ものクローンで何度も検証した結果、彼らのマッチ度は98%。現実世界の二人が検証結果を基に初めて出会うところで終わり。
うろ覚えなので、間違っていたらすいません。
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デジタルのクローンには人権が無いからこんな検証ができるのだと思うが、本物からコピーされた人格はある。シミュレーションのためだけに恋愛させられ、悩み苦しみ、最後はデータを取って消される。可哀想すぎる。
マッチングアプリの話がブラックミラーの話になってしまった。
ともあれ、既婚者は興味はあれど試すなかれということでした。
追伸
ブラックミラーは数年後にはマジでこうなっているかもしれないと思わされる話が多い。SNSで相互に評価される世界の話があった。その評価によって社会的信用を計り、公共施設の利用や住居などが決定され、社会活動が制限されるため人々はいつも品行方正に振る舞い、互いに「いいね」を送りあう。
ありえないと思うけど、絶対にありえないとは言えないと思ったりする。
以上